会長挨拶

宮城県言語聴覚士会会長就任のご挨拶に代えて

 

県士会会員の皆様

 

 日頃より、会員の皆様のご協力を頂き誠にありがとうございます。

 この度、平成25年5月より宮城県言語聴覚士会会長に就任いたしました、東北大学病院の遠藤佳子です。どうぞよろしくお願いいたします。

 初代会長の東北文化学園大学の渋谷直樹先生から、この県士会会長の役を引き継ぎました。渋谷先生は言語聴覚士としても教官としても大ベテランであり、その渋谷先生の後を私のような不出来な者が引き継いでいいのだろうか、と相当に悩みました。しかし、私には私で、同じ地域の皆様と一緒にやりたいことがある、と覚悟を決め、会長職を務める事にいたしました。

 

 私が県内の言語聴覚士の皆さんとやりたいこと、それは単純に、言語聴覚療法の質の向上です。それは、知識の拡大や技術の向上と思われるかもしれませんし、確かにそれが大きい部分を占めるようにも思われます。実際、私は県士会活動の中でも学術活動には大きな比重を持たせていきたいと思っています。しかし、知識や技術だけが臨床業務ではありません。地域内の言語聴覚士どうしの交流、他施設の現状の把握、日本言語聴覚士協会や他団体の動向の把握、これらが臨床業務を陰ながら支えていることは容易に想像がつきます。例えば、受け持ち患者様の申し送りを作成して他施設に送るとき、その施設の言語聴覚士の顔や名前、施設の特徴を知っていれば、申し送りの作成が多少なりとも気楽になり、余計な気遣いや時間を省くことができるかと思います。臨床場面での言語聴覚療法の質の向上に関わることなら何でも、積極的に関わっていきたい、との思いを秘めて活動して参りたいと思います。

 

 先日開催された日本言語聴覚士協会総会にて、不肖私が、平成27年度の言語聴覚学会の学会長となることを承認頂きました。2年後の学会は仙台で開催いたします。当会が本当に学会を開催できるのかはもちろん不安ではありますが、会員の皆様のご協力のもと、有意義で思い出深い学会を開催することができたらと考えております。どうぞご協力をよろしくお願いいたします。

 

 東日本大震災の発生から2年あまりが過ぎました。被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。あの大震災の経験を糧にして、更に前を向いて高いところを目指して進んでいく権利と義務が、私たちにはあるのではないかと考えております。

 これからも県士会活動にご協力くださいますようお願い申し上げます。

 

                        平成25年7月1日

                        宮城県言語聴覚士会 会長

                        東北大学病院   遠藤 佳子